新年度です

Tetsuo Abe

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こんにちは、院長の阿部哲夫です。

桜も散り気味になり、本格的に春という感じです。今年の桜は、開花は早かったものの、その後気温が下がったせいか少し長く楽しめました。この季節の散歩は少し歩くと、桜が楽しめてつい距離が伸びてしまいます。毎年書いていますが、これから梅雨にかけての季節は、過ごしやすく本当に好きな季節です。桜が散っても、散歩は続けていこうと思います。

 最近の話題は、なんといってもWBCですね。月並みな話題なので、避けようと思いましたが、やはり触れないわけにいかないでしょう。大谷の二刀流での大活躍、不振だった村上の復活劇、最終戦のダルビッシュから大谷への継投、まるで筋書きがあったかのような展開で本当に楽しめました。大人になってからは、ほとんどプロ野球観戦からは遠ざかっていた私ですらテレビに釘付けになってしまいました。最終戦こそ仕事で見られませんでしたが、ほとんどの試合を見てしまいました。

 栗山監督の言葉で残っているのが、メンバーを信じるという言葉でした。メキシコ戦最終回、村上の打順で多くの人がバントあるいは代打という案を思い浮かべたと思います。しかし、栗山監督は村上を信頼し強硬策。これが見事に的中しさよなら二塁打につながったのです。

メンバー、スタッフを信頼するというのは当院にも当てはまると思いました。外来のみ通院している方はご存じないかもしれませんが、当院は多機能型精神科診療所です。多機能型診療所というのは、外来だけではなくデイケアやカウンセリング、訪問看護ステーション、作業所、認知症疾患医療センターなど様々な機能を融合した診療所を指します。錦糸町クボタクリニックの窪田彰先生が先頭になって提唱している診療所の形態ですが、都内でこうした運営をしている診療所はそれほど多くはありません。多機能化するメリットは、なんといっても患者さんを診療だけではなく、デイケアや訪問看護など、様々な社会資源を使って有機的に支えることができることです。もちろん、こうした社会資源は、ほかの法人が運営しているものが多数あり、そういった外の法人と連携することも可能です。しかし、同一の組織内にあれば、常に連絡を取り合い連携が容易です。同一組織内ですので、互いの部門は内容やスタッフもよく知っているため、その互いの信頼感は外の組織に対するそれとは、質が違ってきます。もちろん外の組織が信頼できないというわけではありませんが、互いに常に顔の見える関係が自然とできているため連絡も取りやすいですし、頼み事も自然にできます。たとえば、訪問看護に伺っている患者さんを、デイケアに紹介したり、外来に通っている休職中の患者さんをリワークデイケアに紹介したりするといったことは、特別なことではなく日常的に行われています。

 こうした連携は、互いの部門を熟知し信頼しているからこそできることなのだと、栗山監督の言葉を聞いて再認識しました。来月からは特に話題がなければ、各部門の紹介をしていきたいと思っています。これからも、各部門のスタッフを互いに信頼しあうそんな組織を作っていければと思っています。今後ともよろしくお願いします。