あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
院長の阿部哲夫です。
令和7年があけました。今年は当院も開院して28年、デイケアはスタートして25年、認知症疾患医療センターは指定を受けて10年目の年になります。切りのいい数字だから何周年記念というのはあまりこだわりたくはありませんが、自分ではあっという間で短く感じていました。しかし、こうして振り返ってみると様々なことがあり、結構長くやってきたのだというのを実感します。
年初なので、すこし振り返りと抱負について触れてみたいと思います。昨年を振り返ってみると大きな変更はなく強いてあげれば常勤医が1名増えて常勤医2名と非常勤医5名の体制となったことくらいで、もっぱら各部門の充実にあてた年だった思います。
今年も全体の体制には大きな変化の予定はなく、現状の体制の充実にあてていければと考えております。とはいっても、現状にとどまることなく前進していければとは思っています。例えば、外来についてもマイナンバーカードを使った資格確認の利用を増やしたり、電子処方箋の導入をしたりなども計画しています。デイケアでは、一般デイケアやリワーク、碧空など従来のプログラムの充実を図ると同時に、ADHDの患者さんを対象とした新規グループの導入も検討しています(あまり私が先走るといけないので現在はあくまでも検討段階です)。また、アディクションプログラムも徐々に利用者が増えていることもあり、更に内容や体制の充実を図っているところです。
studio753(B型作業所)についても、作業指導だけではなく運営や事務作業についても強化を図っている途上です。訪問看護ステーションについても年々利用していただいている患者さんが増えてきており、昨年は看護師さんを2名増員するなど体制強化を図っており、新人を中心に更に各人のスキルアップを図れればと考えています。こうしてみると大きな変化ではありませんが、今年も課題がありさらに前進していきたいと思っています。
実は、年始早々元旦から発熱と消化器症状で3が日は本当に寝正月になってしまいました(今は無事に回復し、正月休み中禁酒していたのでむしろ元気です)。こうして臥せっている間外出する気力もなかったので、年末年始に放送されたNHKの「ドキュメンタリー72時間」という番組をほぼ全部見るということができました(NHKプラスは便利ですね。録画がほぼ必要なくなりました)。ドキュメンタリーのため普通の人々の生活が描かれていましたが、そこにはどんな人にもそれぞれの人生のドラマがあるということを当たり前のことながら再認識しました。
自分が臥せっていたせいもありますが、そこで感動したのは多くは家族や本人の病気にまつわる事柄でした。特に印象に残ったのは、湯治に来ていた末期のがんに侵された妻とその夫との姿でした。残された時間をいつくしむように過ごす夫婦愛には感動を禁じえませんでした。病気によりその人の家族や本人の生活がいかに影響を受けるか、そしてそれを救うのは治療も大事ですが、何よりも心の在り方や人との関係・家族とのつながりが大事であることがつづられていました。もう一つ感じたのは、登場する人々が自分の人生を一生懸命丁寧に生きているということでした。限られた人生という時間を自分なりに大切にしているという姿勢を感じ取ることができました。この番組を見て医療に携わる者として、こうした視点を忘れずに初心に帰って今年の診療も続けていきたいと思っています。
昨年中は大変お世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。