雪と光
新年あけましておめでとうございます。今年は、ペルー沖の赤道付近の東太平洋で海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」のため大雪になる、という気象庁の予想でしたが、いつもながら、この予報は本当によく当たります。当たるというか、もはや当然の結果なのですね。今年は北国は大雪に見舞われています。
筆者は北海道出身のため、「スキー、上手なんですか?」と質問されることがありますが、答えはノーです。実際、スキーをやったのは38歳のときに一度だけです。北国といっても、雪はあまり降らず「地吹雪」と呼ばれる風が吹きすさぶ地域では、スケートが冬の定番スポーツでした。そのスケートもあまり得意ではないし、寒いだけでまったく馴染めませんでしたが…
さてそんな中、冬に何を楽しんでいたのかと思い起こすと、雪の風景や雪遊びです。夏も一時しかない地域では、うっすらとでも雪原が広がる景色は、とてもきれいなものです。日常的に目にしているものが、なにかによって包まれている風景というのは、美しいと感じるものです。
北海道には若い頃しか住んでいませんでしたので、とんでもなく昔話になってしまいましたが、私にとって、冬の楽しみはどこか共通しています。以前も描いたことがありますが、やはり「光」がきれいです。太陽の傾きもあり、影が長くなりますが、それと同時に、よく伸びる光もいつもより強く感じられます。
科学的な根拠は0ですが、光を一つの物質として考えるならば、光が降っていて、普段目にしているものは、それに包まれているとも捉えることができます。
これは最近、朝ドラで知ったのですが、「木もれ日」という言葉は、英語には訳すことができず、日本独自の言葉だそうです。木や葉の間からもれる光を、降り注ぐ物質のように捉えていたのではないでしょうか。
皆様はお正月をどのように過ごされましたでしょうか?至らぬ点も多々ありますが、本年もよろしくお願いいたします。