梅雨がようやくあけました

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こんにちは。院長の阿部哲夫です。

 ようやく梅雨明けです。今年の梅雨は本当に長かったですね。その一方で、いろいろなことに追われていたせいかあっという間に過ぎた印象もあります。梅雨のじめじめ感をじっくり味わうこともできないくらい、毎日いろいろなことが起きていた感じがします。

photo by kumiko SHIMIZU

 去年の夏は何をしていたのか考えると、まず浮かぶのはどこに旅行に行ったのかです。皆さんも、去年の夏は海に行ったとか山に行ったとか、いろいろな思い出があるのではないでしょうか?歳を取ったせいか、1年も前のことだと細かいことは覚えておらず、大きなイベントしか記憶にありません。しかし、今年は夏のイベントは皆無です。毎年近隣の先生方といっている夏のテニス合宿も、家族旅行もあるいは花火大会も中止です。来年、今年の夏を思い返すと印象的な出来事もなく何も思い出せないのではと危惧しております。

 政府は、「GO TO トラベル」を推進したり、いまさら布マスクを配ろうとしたり、やや迷走気味になってきました。そのせいか、4月の緊急事態宣言の時は、世の中に緊張感が張り詰めている感じがありましたが、今回はなにか緩んでいる感さえあります。夜の居酒屋には、大勢の人が詰めかけ3密の状態でマスクを外して酒を酌み交わしています。東京都医師会の尾崎会長が、すぐに国会を再開し強制力を持った法整備をと会見を開いておりましたが、全く同感です。しかし、国は全く危機的状況になっているにもかかわらず、何の対策を講じようともしません。ある程度命の犠牲があっても経済は止められないとでも考えているのでしょうか?ご高齢の方や基礎疾患を持っている方は見捨てられてしまったのかもしれません。

 この話を医者仲間にしたら、政治家はいろいろな団体からの推薦で当選しているため経済優先、我々のような命を守ることを第一にとは考えないのではないかといわれました。国を守るために命が犠牲になる、これでは戦前に逆戻りです。経済は、本来は経世済民からきていることばで、世の中をおさめ、民を救うという中国の古典に由来する言葉です。今は単に、エコノミーの意味にしか使われませんが、本来は民を救い豊かにするものが経済です。確かにお金は大事ですが、本来の健康はお金だけでは買えません。たしかに、治療をするにもお金はかかりますが、命はお金で取り戻すことはできません。政治家には長期的なスパンで、経済か健康かバランスをとった難しいかじ取りに真剣に取り組んでいただきたいと思います。どこかの政務官・副大臣のように、「ダイやモンドプリンスアンドプリンセスの恋」などと揶揄されるような恋愛にうつつを抜かしている場合でないのです。

 現在、当院では様々な感染対策を講じております。来院時の検温、手指消毒、マスク着用は、ご面倒をおかけしますが、患者様ご自身を守るためにもぜひご協力ください。消毒やアクリル板の使用、PCを使用した遠隔カウンセリングなども実施しております。マスクを忘れた方には、使い捨てマスクを差し上げております。またマスク未着用の方は待合室でお待ちいただけませんのでご了解ください。

コロナ禍の長期化に伴い、最近はわたくしも、元の生活を取り戻すのは当面はあきらめ、withコロナの新しい生活様式に徐々に慣れないといけないと思っております。遅ればせながら、Zoomなどを使った会議にも慣れなくてはいけないと冷や汗をかきながらモニターに向かっております。まさに60の手習い状態です。