『本を読めなくなった人のための読書論』
いきなりタイトルが重いのですが、以前はよく本の感想を書いていたPSWの梅津です。記事が足りないときに登場します。
ご存じの通りギークな私は、昨今流行りのAIにどっぷりハマり、電子書籍で読んだ文章のキーワードにマークしてスライドを作ってもらう始末です。最近は紙の本が読めなくなってきて、途中でやめてしまうことも増えました。そんなとき、ふと立ち寄った西日暮里スクランブルのブックアパートメントで、『本を読めなくなった人のための読書論』という本に出会いました。
まさに自分のことだと思って手に取ったその本には、「本は全部読まなくて良い」「眺めているだけで良い」といった、救われるような言葉が並んでいました。しかもとても薄く、あっという間に読めてしまいます。
それなのに、雷に打たれたような衝撃があり、久々に良書に出会ったと感じました。いつしか私は情報を集めるために本を読むようになっていましたが、その本には「本を読むことは対話すること」であり、本は一定の重みを持つ「物」で、それに触れる体験にこそ意味がある、と書かれているではありませんか。
電子データの文字情報では得られない「たしかな重み」が紙の本にはあります。ときには、一緒に朽ちていく仲間のように思えることもあります。何か一つの呪いが解けたような、心地よい解放感を覚える一冊でした。




