梅雨ですね
6月に入り少し湿度が高めの日が増えてきています。何か梅雨前線が近づいてきているようで少し気持ちが沈みます。何とか毎年この梅雨時を楽しみながら過ごせる工夫を考えているのですが、あまりうまくいきません。この季節を楽しく過ごすなにかいいアイデアがあったら是非教えてください。
以前にも書いたかもしれませんが、たまにレコードを聴くことがあります。多くのレコードは、レコードしかない時代に購入したものですから、私が20歳代のころに購入したものです(私が大学生の時代にはまだCDは一般には普及していませんでした。レコードとカセットテープの時代でした)。学生の頃の小遣いで購入したものなので大した数を持っているわけではありませんが、考えてみると40年以上前に購入したものになります。その当時は、昼食代を削ってまで欲しいと思うレコードを買っていました。昼食代500円を3回我慢すればレコード一枚が買えた時代でした。空腹を満たすよりも音楽を聞くことを優先してまで購入したものですが、40年間も聴き続けることができたのなら十分に元を取ったといえるでしょう。私は物を長く大切に使い続ける質(たち)ではないのですが、レコードに限らずいくつかの品物には長期間使用できたものがあります。そうしたものを今になって振り返って見てみると、時代を経ても色あせない価値を持っていたのだとようやく気づきました。
若い頃は、私も多分に漏れず無駄使いをしたり、流行りものやブランド品を買ったりしたものでした。しかし最近になると、多少は経験を積んだのかあまり無駄使いや浪費はしなくなりました。日常的な必需品は別として、なにか購入するときは長期間の使用に耐えられるのかどうかが判断基準になってきたと思います。このためかブランドの服やバックを買ったりすることはほとんどなくなりました。ブランド品ではなくても長く使えるものはたくさんあります。むしろブランド品ではなくても丁寧に作られたもののほうがよい場合もあると思います。そうした隠れた名品を見つけるのも楽しみの一つです。最近は少し思い切って絵画を購入しましたが、無名の新進作家の作品でした。無名の作家のものではありますが、きっとこの絵なら長い間自分の心を豊かにしてくれるのではないかとおもい購入したものです。衝動買いではないかと一瞬思いましたが、その絵を見るたびに元気をもらうことができ、きっとこれからも長期間にわたって楽しめるのではないかと思っています。そういう意味では、経年変化をしても価値があるものがやはり本物なのだと思います。10年20年後にその絵を見て自分がどう感じるのかが楽しみです。
買い物依存という病気がありますが、買い物依存症の方に聞くと買うだけで満足してしまい、すぐに飽きてしまうのだといいます。買うことの快感を求めて買っているために、次から次へと物を買ってしまうのでしょう。買い物依存まで病的な状態になると、買いたいものが長期間自分にとって価値のあるものであり続けるかどうかなどと考えて買い物をセーブすることは困難なのかもしれませんが、ちょっとした浪費癖であれば冷静になって10年後もこの品物を欲しいと思うかどうか考えることで多少は抑止力になるかもしれません。
また、推し活というのも流行っていますが、あまり度を過ぎてしまうと一種の依存になってしまうのかもしれません。推しのタレントのグッズを大量に買い漁る人もいると聞きますが、10年後にそのグッズを見てどう感じるのでしょうか?60年前に録音され40年前に購入したレコードを聴きながらそんなことを考えていました。レコードが名盤かどうかは時代を経れば一目瞭然いや一聴瞭然です。人間もしかりで、年をとればとるほど磨り減るのではなく、磨かれるように生きていきたいものですね。