120年に一度

staff

In Posted

5月といえば、ゴールデンウィークですが、梅津のなかではタケノコ掘りの季節でもあります。今回も大学時代の先輩の古民家にお邪魔し、タケノコ掘りをさせていただきました。

ところが今年は驚くほどの不作。ほとんど新しい芽が生えていないそうです。何でも120年に一度の開花の時期で、全国的に食卓にタケノコとして出回る淡竹(ハチク)が枯れて死ぬ時期だそうです。枯死といっても、地上部分のみで地下茎は死なないとのこと。

前回の開花は、1908年前後だったそうで、調べてみてわかったのですが、まだまだタケの生態は謎が多く、記録を残しながら開花の研究を行っているそうです。何せ単位が100年を超えるのですから大変ですよね…。地下茎の範囲は決まっていて全国を覆うほどつながっているわけではないのに、120年に一度の周期で枯れ出すなんて、なんとも不思議な話です。もしかすると日本の淡竹はすべて人間のわからないとこで交信しあっているのでしょうか。

実は、植物同士が「おしゃべり」をする能力があることは、たびたび話題になっており、ストレスで超音波を出すことも研究で判明しています。そして、タケに限らず植物に関して、まだまだ人間がわかっていないこと多いようで、音を聞いたり出したりもできるとも言われています。そんなことを考えていると、雑草と思って容赦なく植物を間引いていくことが少し怖くなりました。

とはいえ、少ないながらも採れたタケノコの味は例年通り格別で、美味しくいただけました。物足りないのでフキもいただき、ともに春の旬を一家で楽しむことができました。