休職要因の分析と対策

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当院ではうつ病や双極性障害などで会社を休職中の方に対する職場復帰支援としてリワークデイケアを実施しております。利用者の方の病名や診断名は同じ方がいたとしても、休職要因は人によって様々です。リワークデイケアでは休職要因を詳細に分析し、再発予防策をしっかりと検討していただくことが課題となっています。

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以前は過重労働などで仕事を抱え込みすぎてパンクをしてしまったというケースがすくなくありませんでしたが、最近では対人関係がストレスとなって休職に至るというケースも増えてきています。

対人関係のストレスというと、例えば「パワハラ」など相手側の要因に目が向きがちですが、職場の環境面や自分自身の普段の行動などを分析していくと、相手側にだけではない相互作用的な要因が隠れていることがあります。例えば、相手や周囲に自分自身が気がつかぬうちに不快感を与えているケースがあります。何気ないひとことや物言いが強かったり、症状によるイライラが滲み出て上から目線に聞こえたりすることなどです。

ちなみにあべクリニックのリワークデイケアはうつ病リワーク協会(2019年現在)に所属していますが、そこで公開されている標準化された職場復帰準備性評価シートを参考に、休職要因をどのように自己分析していくのが良いのかを検討していくためのツールを作成しました。

また最近では発達障害傾向のある休職者も少なくなく、ご自身で気がつくのに苦労するというケースも増えてきています。周囲が気にするような対人交流面の態度や業務内容面での困難さについて、それらが出てきやすい場面などを振り返っていただき、休職前にご自身の行動パターンがどのような構造になっていたのかを分析していきます。

あべクリニック独自の評価視点もありますが、今後は標準化された視点も取り入れつつ支援の質を向上させていければと考えます。