今月よりリワークデイケアの専門療法プログラムとしてマインドフルネスを開催します。マインドフルネスとは、いま起こっている内面的な経験や身体感覚に注意を向けることであり、瞑想や呼吸法が主な実践方法です。最近はストレス緩和や集中力向上などを目的に国内外問わず大企業の研修やスポーツ選手のメンタルトレーニングなどに取り入れられ注目を浴びています。禅や瞑想を起源としていますが、脳科学を取り入れできるだけ宗教色を排除しているところが特徴です。当院のプログラムでは認知行動療法と併せて行うことをお勧めしています。
今回のプログラムでは、マインドフルネスの概念や方法をまずスライドで説明した後、実践をするというやり方です。ストレスがかかっているときには、過去や未来について悩み続けてしまうことがあると思います。そういった時に「いま」に目を向け、目の前のことに集中しやすくしたり、ストレスを軽減したりするための方法として使っていただければいいと思います。少し飛躍してしまいますが、煩悩や雑念の必要性への一つの問題提起であると思っております。
落ち込んでいる時や何もやる気が起きないときに、周囲から「なにも考えないでリラックスしなさい」といわれても難しい、認知行動療法のコラムなど書き出すことすら手につかずハードルが高いという方には具体的な方法としていかがでしょうか。実際、職員間の研修会で行った時には「すっきりした」「リラックスした」と感想が聞かれました。休職中でストレス緩和するための方法を学習したいという方、ご利用にはまず主治医に相談ください。