当院では、会社を休職していて復帰するためのリハビリプログラムとしてリワークデイケアを実施しています。認知行動療法や運動療法など、さまざまなプログラムを通して復職を目指します。
そのひとつとして、疾病や薬についての理解を促す教育プログラムがあり、先月の17日に開催されました。今回のテーマは「精神科で処方される薬について」で、講師は当院の非常勤医師の山嵜武(やまさきたけし)先生に担当いただきました。
はじめに、抗うつ薬や気分調整薬、睡眠薬などの効果や副作用についてわかりやすく解説していただきました。
また「遠慮せずに診察で気になった点を言う」、「多く飲めば聞くというわけではない」など薬との付き合い方についてもお話がありました。その中で薬物療法だけではなく、薬以外の治療法と組み合わせて治療を考えていくことについても触れられました。「他の療法は薬物療法ほどの変化はないかもしれないが、うまく利用することで症状改善する可能性がある」と教えていただきました。
質疑応答の時間では、いつまで薬を服用すればよいのか、いつまで治療をすればよいのかという質問に対しても答えていただきました。病気と付き合っていくスタンスと断薬までを目標とするスタンスのどちらが自分のスタンスが合うのか医師と患者がともに考えていくことが大切であると。
受講した方からは「分かりやすくとても参考になった」、「薬以外の話も聞きたくなった」など疾病理解に対して意欲的な感想が出ていました。