こんにちは。院長の阿部哲夫です。
木枯らし一号も吹き、いよいよ冬ですね。鍋やこたつ、みかん、クリスマス飾り、そして酉の市がイメージでしょうか。こうして並べてみると、なにか楽しみがたくさんあるような気がします。しかし、風邪による発熱や北風、年末の掃除、あわただしい師走、年賀状の用意とならべてみるとなにか気持ちが沈みます。いずれにしてももうすぐ12月、何か気忙しくなってきている気配を感じます。
最近年をとってきたせいか、昔を振り返る機会が多くなっています。われわれの青春時代はバブル期とその前の時期で、日本が右肩上がりの時期でした。世の中はイケイケで皆が浮かれていた時代です。
その頃は、なにかすべてが輝いていたイメージです。音楽も威勢のいいディスコサウンドや西條秀樹に代表されるような元気のいい曲調の時代でした。あるいはユーミンや山下達郎、サザンオールスターズなどのニューミュージックが全盛でした。ファッションもボディコンワンレンやサーファールックやハマトラといったわかりやすい流行もありました。
その後にバブルがはじけ、世の中は失われた20年に突入します。この時代は、基本的には景気が悪かったせいか、銀行の倒産や年金問題、少子高齢化、尖閣諸島や竹島の問題など暗い話題が多かった気がします。しかしバブルがはじけて20年。そろそろ世の中が明るくなってきてもよさそうです。
こうしてみると、世の中の景気というものは一種の躁うつ病みたいなものですね。明るく異常に元気な時代が来たかと思うと、暗く沈んだ時期が来る。そういう意味では、これからは東京オリンピックも来ますし、しばらくは景気の躁状態が続きそうです。しかし躁状態も行き過ぎると、いろいろな問題を引き起こします。お金を使いすぎたり、やたら攻撃的になって怒りっぽくなったりします。
これを国のレベルに当てはめると、やたらにばらまきの政策になったり、周囲の国とのいざこざが増えたりするということでしょうか。ですから、これから景気が良くなるからと言って浮かれ過ぎないように気をつけないといけません。こういうときこそ世の中に流されないで、つつましく穏やかに過ごすことを心掛けないといけないと思います。
躁うつ病でも、躁状態のときは自覚して自制することが必要なのと一緒です。いずれ好景気は去り、冬の時代が来るのです。その一方消費税が上がるから、衣類や電化製品などは今のうちに買っておいたほうがいい気もします。そうした意味では、今年の年末は本当に悩ましいですね。でも、「いつ買うの?」などと聞かれても調子よく「今でしょ。」などと答えないようにしないといけないのではないでしょうか?