こんにちは、院長の阿部哲夫です。
6月に入りましたが、入梅はまだのようです。入梅前は天候も良く、気持ちのいい日が多いですね。朝もすがすがしいですし、夕方がまた格別です。春宵一刻値千金とはよくいったもので、今の季節の夕方から夜には何ともいえぬ風情があるものです。梅雨入りする前にできるだけ、味わっておこうと思っています。
もうすぐワールドカップサッカーですが、盛り上がりが今ひとつと感じているのは私だけでしょうか?前哨戦で、韓国、イングランド、コートジボワールと立て続けに惨敗したこととは無関係ではないでしょう。本番で、彼我の歴然とした差を見せ付けられるのは、日本国民としてもあまり気持ちのいいものではないですからね。でもそうはいっても、中継となれば、テレビにかじりついているかもしれません。
先月末学会で広島に行ってきました。会場が広島国際会議場というところで、原爆ドームや原爆資料館などの程近くだったため、合間に見学に行ってきました。天気も良く、平和記念公園は本当に平和そのものでした。家族連れやカップル、修学旅行生などでにぎわっており、原爆ドームがなければ65年前にここで惨劇が繰り広げられたとは信じられないほどのどかな光景でした。
しかし、色々な資料を見るにつけ、65年前とはいえ一般市民も巻き込んで無差別に一瞬にしての20万人もの人の命を奪うという蛮行が行われたこたとは許しがたいと深く思いました。日本軍も戦争中は多くの蛮行を行ったに相違ないのですが、原爆という大量破壊兵器の使用は本当にやむを得なかったのか、疑問に思えます。少なくとも、現代においては一般市民を無差別に殺戮することは倫理的に許されないでしょう。しかし、いまだにアメリカという国がイラクやアフガニスタンで行っていることは同様のことです。アメリカからはテロであっても、向こうの国からすると必死の抵抗であるかもしれません。広島から江田島にわたり海軍兵学校の跡も見学してきました。そこには多くの特別攻撃隊で亡くなっていった方の遺書や遺影が展示されてありました。戦争に大義があったのかどうかは不明ですが、国や家族のために命を捨てていった人の想いには真実があると思いました。
少し前に公開されたアバターという映画がありましたが、そこでも人間が先住民族を無差別に殺戮するシーンが登場しましたが、アメリカという国はつくづくこうしたことを繰り返してきている戦争好きな国なのだなと実感しました。アバターの中で先住民族を青いサルとよび殺していくのですが、アメリカの白人にとってはイラク人もベトナム人も日本人も青いサルなのでしょう。そもそも白人がインディアンを大量殺戮して土地を奪って作った国だから当然かもしれませんが。
菅内閣が先日誕生しましたが、米軍基地問題は解決しているように思えません。アジアの中での安全保障を考えれば苦渋の選択なのでしょう。しかし、これまで戦中戦後を通じて沖縄の人が舐めてきた苦汁を思えば、もっと真剣に考えなくてはならない問題だと思うのです。アジアの中で何かが起こったときにアメリカが青いサルのために何かをしてくれるようには思えないからです。先日あるライブで聴いた歌の歌詞に、「愛と平和がこの世にあるように祈っている」とありましたが、米軍基地が本当の意味で利用されることのないように祈ってやみません。筆がちょっと過激になってしまいました。学会に行ったのに、勉強そっちのけでこんなことを考えていました。