こんにちは。
院長の阿部哲夫です。
また梅雨がやってきました。私は毎年書いているのですが、苦手な季節です。入梅のニュースを聞いて、これから40日間我慢の日々が続くとブルーになりました。好きなテニスも雨だと中止だし、散歩や坪庭ガーデニングもままなりません。私の多くのストレス解消法が、不可能になりストレスがたまり体調を崩す時期です。雨を眺めながら音楽を聴きつつ思索にふけることぐらいしかできず、悶々としてしまいます。
この時期をいかに乗り切るか、それは私にとって毎年の課題です。梅雨のうっとうしさを乗り切ることに比べれば、夏の暑さを乗り切ることは楽にさえ感じます。梅雨時に憂鬱になる原因を考えて見ました。一つは、湿度です。じめじめとしている感じを肌に感じるだけで、テンションが落ちます。衣服が肌にまとわりつく感じが、爽快感を失わせます。もう一つは、なんと言っても運動ができないことです。晴天の下で、運動(私の場合は主にテニス)をするだけで気分が爽快になるのですが、雨天ではできません。雨天でもできる運動を考えないといけないですね。あと、陽の光を浴びることができない事も大きな要因です。朝明るい太陽の光を浴びることだけですがすがしい気持ちになります。これも梅雨時にはできなくなってしまいます。
だからというわけではありませんが、当院で運動療法をはじめることになりました。現在は、リワークデイケア参加の方を対象に、週に1回スポーツジムに行って運動指導するナイトケアプログラムです。参加者の評判もよく、継続によりうつ病、うつ状態への効果が期待できます。海外では、定期的な有酸素運動がうつ病に薬物と同等の効果を示したとのデーターもあります。うつ病にかかると、活動量が落ち体力の低下も引き起こします。定期的な運動がこうした体力低下に対して、有効なのは明らかですし、精神面で抑うつ気分や意欲低下にも効果があるのではと考えています。
また、新しいプログラムとしては、6月から認知行動療法もスタートしました。認知行動療法とは、うつ病などで起きている考え方や行動のゆがみを修正していくものです。最近はテレビなどでも取り上げられ、これも薬物と同様にうつ病への効果があるとされているものです。これも、現在はリワークデイケアの方を対象としていますが、順次外来の方にも受けられるようにしていきたいと思っています。興味のある方は、診察のときにお尋ねください。
私も、飲酒や浪費などの安易なストレス解消に頼ることなく、室内運動と認知行動療法的な考え方でこのうっとうしい梅雨を乗り切っていきたいと思っています。皆さんはこの梅雨をどうやって乗り切っていますか?もし、ほかにいいアイデアがあればぜひ教えてください。