ゴールデンウィークも終わり、初夏がやってきました。立夏ともいうのでしょうか。こういった時期は暑い日も涼しい日もあり、着るものを選ぶときに悩んでしまいます。
さて、この時期に八百屋の前を通りかかると皮付きの筍(たけのこ)をよく目にします。一般的に掘りたてのもの以外はアク抜きが必要ですが、皮付きの筍を米糠と一緒に茹でます。甘辛く煮て、その上にそっと木の芽を添えていただきます。甘みとともに苦みを味わう、「美味しい」。筍を掘りに知人と出かけたことがあります。結構大変な思いをして掘りましたが、食べたときの美味しさもひとしおです。
筍に限らず、口の中に入る前の事をあまり想像していないことが多いなと思います。先日、ユッケの食中毒事件が報道されていました。牛肉の生食用として基準をクリアした肉が販売された事は今まで一例もなかったということを聞いて驚きました。ユッケとして出す前の肉をそぎ落とす作業を「トリミング」と呼んでいることも初めて知りました。しかしそういったことを想像することがこれからは結構大切なことなのかもしれないなと感じている今日この頃です。
筍を掘るとて少し待たされて
下田実花