こんにちは、院長の阿部哲夫です。
7月に入りました。うっとうしい梅雨も空ければ、夏本番です。
夏は、好きな季節の一つです。炎天下の中、汗だくになりながらプレーするテニスは最高です。以前、真昼にテニスをしていたときに、一緒にプレーをしていた友人が熱中症になり、2日ばかり入院したことがありましたが、その時も私はまったく異常無しで、むしろ入院したことを後から聞かされ驚いたことがありました。夏は太陽の日差しも強く暑いのですが、その日差しのせいもあって欝になる方は少ないようです。やはり太陽は生命の源でもあり、日差しを浴びるだけで、精神にはプラスに働くと思います。
サッカーのワールドカップは、スペインの優勝で終わりましたが、日本の予想外の活躍に興奮しました。先月のあべくりタイムスに書いたように、私は予選敗退を予想していたので、ここでサムライブルーの面々には謝らなくてはいけないところです。本田にいたっては、金髪だし奇抜なファッションをしているしで、あまり好ましく思っていなかったのですが、あの活躍には脱帽でした。有言実行というのはあまりサムライの美学とは言えないのでしょうが、新しいかっこよさなのかもしれませんね。何も言わない代わりに、何もしないことよりも、言葉に出すことで、自分を追い込み実行するというのも一つの方法なのかもしれません。
先日テレビを見ていたら、宮里藍選手の特集をやっていました。見られた方もいたかもしれませんが、今年はアメリカツアーで10戦して4勝と絶好調なのだそうです。彼女は身体も小さく非力で、他の選手よりも飛距離が60ヤードも短く、このためアメリカツアーに参戦してからしばらくスランプだったといいます。飛距離を延ばそうとして無理なトレーニングをしたり、フォームを変えようとしたり、色々やっているうちにパニックになり、引退も考えたそうです。しかし、優秀なメンタルトレーナーがついてからは、めきめきと成績がよくなり去年初優勝を飾り、今年は賞金ランキング現在1位なのです。
復活の理由は、彼女の長所を伸ばすことだったようです。メンタルトレーナーはインタビューで、欠点を克服するのではなく、元の宮里に戻して長所を伸ばすようにしたと語っていました。そこで彼女は、比類なき正確さを持つセカンドショットに磨きをかけ、どんなに第一打で離されても、第二打第三打ではよりピンに近いところに打つことを心がけたのだといいます。スポーツはメンタルが重要といいますが、日ごろの生活でも言えるのではないでしょうか?自分の欠点にばかり目を向けて自己評価を下げたり、無理に仕事したりするのではなく、自分の長所を生かすように日常生活を変えていくことが、現状を打破するきっかけになるのではないでしょうか?
7月から、土曜日に内田直(うちだ すなお)先生(早稲田大学教授)を外来に迎えることになりました。内田先生は、専門がスポーツ精神医学と睡眠で、メンタルトレーニングやスポーツ選手の治療を得意とされています。一流アスリートとの関わりも多くあり、こうしたお話ををきける機会があればとも思っています。土曜日午前の診療をお願いしています。よろしくお願いいたします。