こんにちは。院長の阿部哲夫です。
6月になり、梅雨の足音が聞こえてきました。やはり、梅雨は湿度も高く気温も不安定です。体調も崩し易く、すごしにくい季節です。毎年、この季節はいかに乗り越えるかと苦心しています。いろいろな工夫もして何とか乗り切りたいものです。雨になると屋外でのスポーツや散歩といったいつもの気分転換ができず、気分も落ち込みがちです。音楽を聞いたり読書をしたりといった、ややインドアな過ごし方になります。今年は少し小説でもまとめて読んでみようかと思っています。
最近の話題は、加計森友問題と日大アメフト悪質タックル問題ですね。いずれも、当事者同士の話が食い違っており、だれが嘘をついているのかという議論になっています。どの問題についても、権力の無い者の証言が信憑性がある印象を受ける一方、権力がある側の証言がどうも疑わしいということです。権力の無い人間は、失うものがないために、より真実に近づきやすく、逆に権力を持っている側は、その権力を失いたくないために真実から遠ざかってしまうのではないでしょうか?しかし、そのような嘘をつくことが、より傷を大きくしているように思えてなりません。
誰にでも、失敗や判断のミスはあります。しかし、早々に自分の非を認めていれば、事を大きくしないでも済んでいたような気がします。日大の例で言えば、早々に監督の責任を認めていれば、一スポーツ部の監督の個人的問題として、監督の辞任、大学の役員の辞職で事が終わっていたような気がします。しかし、この問題を隠ぺいしようとしている大学の意図が見え隠れする今の状況では、大学の体質そのものの問題へと広がってしまっています。もともと、こうしたパワハラが横行する旧態依然たる時代遅れな体制であったことが明るみに出てしまっただけかもしれませんが、世間はかなり厳しい目を注いでいると思います。
当初から、この問題に対して、責任のある立場の監督がなかなか表に出てこない、いまでも理事長が会見を開かないなど、逃げの姿勢が明らかです。あれだけ学生が自分の言葉で、できるだけ真実を明らかにしようとしている姿勢を見せているのに好対照です。あのデイフェンスの学生は、多少の罪には問われるかもしれませんが、世間は彼を許しきっと社会的には復活のために手を差し伸べる人が多く現れると思います。しかし、日大の信用失墜は深刻だと思います。この影響を挽回するには、かなりの努力と時間が必要です。マスコミにこれほどまでのネガティブキャンペーンをされた損失は、1億、2億円といったものではなく何百億円にも匹敵するのではないでしょうか。
嘘を一つつくと、更に嘘の上塗りをしないといけない。そして嘘を重ねることで信用がさらに失われ、どんどん問題が大きくなっていく。日大問題も加計森友問題も危機管理としてはいい教訓を与えてくれていると思います。当院でも、何か不祥事があった時には参考にしたいと思いました。もちろん、不祥事がないことが一番です。まずはこうしたパワハラや不正が起こらないように、日々の活動を点検するところから始めようと思います。