明けましておめでとうございます。院長の阿部哲夫です。
早いものでもう新年を迎えてしまいました。最近は時間の流れに年々追いつけず、気がつくと夏が来ていたり、年が明けていたりということが続いています。昨年新年の挨拶をしたことが昨日のように感じられてしまいます。このようなことでは、ゆっくり正月気分を味わうことなどできませんね。それでも、デイケアのメンバーとの初詣は楽しみにしています。

今年は当院にとっては節目の年です。当院は平成9年7月10日に開院しました。その当時のスタッフは、受付1名に私だけでした。場所は、今はカウンセリングルームになっている月安ビルの2階です。そのスタートからかぞえて今年7月で満20年になります。この20年にはいろいろなことがありましたが、このような私でもなんとかここまでやってこれたのもご利用いただいている患者さんやこれまで支えてくれたスタッフのおかげです。

よく、20周年記念となると、なにかパーティーでも催すというのはありますが、今のところは考えておりません。むしろ記念となる事業をやりたいと思っています。現在はまだ計画準備の段階ですが、就労継続支援B型事業所の開設を目指しています。これまでデイケアでは、周辺の作業所に通っていただくようになったり、就労したりと、卒業する方も大勢いらっしゃいました。しかし、最近はデイケアメンバーも増えこうした流れをより促進していかなくてはならない状況になっています。このために、慣れたスタッフのいる作業所を開設することで、より選択肢を増やしデイケアメンバーの社会復帰に向けた活動を促進したいと思っています。デイケアと作業所を併せて利用することも可能です。週に何回かはデイケア、ほかの日は作業所といった使い分けができるので、自分に合ったペースでの活動ができるのではと思っています。今年の春の開設を目指しています。そのころには皆様にご紹介できるのではと思っています。

あともう一つの事業は、オレンジカフェの開設です。オレンジカフェとは、認知症のご本人やそのご家族の交流の場です。認知症の介護の悩みを語ったり知識を共有したりすることで支えあう場を作っていければと思っています。当院も東京都から認知症疾患医療センターの指定を受け活動を始めてはや1年と4か月が経ちました。日々の活動を通じて、認知症の治療のニーズの高さは日々実感しています。これからも、うつ病や統合失調症、パニック障害、発達障害といった一般精神科の治療に併せて認知症治療にも力を入れていきたいと思っています。

さらに、外来機能の充実も図っていく予定です。1月からは、あたらしく木下医師が勤務されます。木下医師は、これまでの豊富な一般精神科の臨床経験だけではなく、末期のがん患者さんの緩和ケアにも造詣の深い先生です。土曜日午前中の勤務が1月21日からスタートになります。木下先生の入職に伴い、私の土曜日勤務がなくなり水曜日午前の勤務を増やします。皆様には、多少ご不便をおかけするかと思いますがよろしくお願い申し上げます。また、渡看護師と光仙精神保健福祉士が1月からあらたにスタッフに加わる予定です。二人とも精神科での勤務経験もあり勤務早々の活躍が期待されます。

今年は新たなスタッフも大勢加わります。新たなことに挑戦するチャレンジの年、そして酉年なので大きく飛躍したいと思っています。時間が経つのは早いものですが、時の流れを追い越し、新しい知見を治療に取り入れて、最良の治療をめざしていきたいと思っております。今年もどうぞ「あべクリニック」をよろしくお願いいたします。