出会いと別れ

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こんにちは、院長の阿部哲夫です。
桜の花も散ってしまいました。本当に桜の花ははかないものですね。この原稿を書いているときも雨模様です。この雨で桜はすべて散ってしまっていると思います。しかし、この潔さが、なんともすがすがしいもので、日本人がこれほど桜を愛してやまない一因だと思います。この桜の開花と、春の別れと出会いのイメージは切っても切り離せません。春は卒業や入学、入社など、別れと新しい出会いの季節でもあります。

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先日、以前当院に勤務していたスタッフ何名かと再会する機会がありました。みな、元気そうで楽しい時間を過ごせました。そのとき来ていた元スタッフの一人は、以前当院で働いていた時の経験が今の仕事に本当に役に立っていると語ってくれていました。またこの記事も毎月欠かさず見てくれているとのことでした。当院での勤務で得た経験が、少しでもその人の成長に役に立てたと思うと、本当にこの仕事をしていてよかったと思いますし、そう思っていてくれる人がいることはありがたいと思いました。こうしてみると、人との出会いというのは、本当に貴重なのだと実感します。オーバーに言えば、互いの人生に大きく影響するともいえるからです。

私は、診療では、毎日何人かの人との新しい出会いを経験しています。多くの人は心を病み、つらい状況での出会いです。皆さんはそのつらい状況をすこしでも良くしたいとの思いでいらっしゃっているのだと思います。そうして考えると、この出会いは軽く考えることのできない出会いであり、この出会いをプラスに変えてもらわなくてはいけないと責任の重さを痛感します。そして、つらい状況から解放され、一日も早く笑顔での別れがくることを願ってやみません。

当院全体でも出会いと別れがありました。3月には、松島先生や当院の事務スタッフ平野さんや高橋看護師が退職されました。その一方、この春から白木医師、看護師の久保田さん、心理士の小野さんに仲間に加わってもらいました。また、4月中旬からは精神保健福祉士の森岡さんが戻ってきますし、5月からは事務のスタッフも増える予定です。鳥谷先生は勤務日が2日となります。デイケアも外来診療陣も昨年よりも充実する予定です。

私自身、これまでも人との出会いの中で助けられてくることが多く、最近もストレスに直面し、こうした出会いで救われ勇気づけられたことがありました。私は、なにかこうしたストレスがあるとだれか救ってくれる人が現れる気がしています。こうした人とのかかわりを思うと、大げさに言えば運命的であるとも感じることがあります。これからも、人との出会いを大切にして、人とのかかわりをこれまで以上に丁寧に大事にしていきたいと思っています。