こんにちは。
院長の阿部哲夫です。
だんだんコートや暖房器具が恋しい季節になってきました。夏が長くなかなか秋が来ないと思っていましたが、秋は短くてもう冬がそこまで来ている印象です。そろそろインフルエンザの予防注射や暖房器具の手入れなど冬支度をしはじめたところです。
先日、小旅行に行ってきました。近くの温泉場に行っただけなので、旅行といった大げさなものではありませんでしたが、とてもリフレッシュできました。日常から解放され、普段とは違った環境に身を置くことはいいようです。普段あれこれと悩んでいることも、とりあえず今は考えるのをやめよう、帰ってから考えようと吹っ切れることができていました。自然に囲まれて美しい景色を見ていると、本当に心に余裕が出てきます。東京からちょっと離れただけなのに、本当に緑が豊かになります。
こうして考えると、都会の風景は異常ですね。緑は少なく、空気も汚染されている。どこに行っても人であふれている。こうした環境でストレスを感じないほうがおかしいですね。最近、古い東京の町並みの写真などが載った写真集などをよく見かけます。こうした写真を見ると、明治時代の東京は結構緑が豊かです。東京が、一種の砂漠化をしたのは高度成長期以降のことです。
東京オリンピックを境に東京は都市化し、そして砂漠化したのです。こうしてみると、東京がこんな風景になってからたった50年もたっていないのです。それまでは東京も緑が多くのどかだったと思います。春の小川もモデルは代々木八幡付近の小川であったと聞いたことがあります。
ちょっと郊外に出て緑に触れるだけで、これだけ癒されることを思うと、以下に普段コンクリートと人ごみの中でストレスを感じているかを逆に知ることができます。少なくともローマ人ならいざ知らず、日本人はこれほど都市化した空間で生活の経験がないのです。これに加えて、コンピューター化という大波が襲ってきているのです。こうした状況に耐えられずに精神を病む人が増えても不思議ではないですね。
ちょっとした旅行でしたが、もうひとつ良かったことは、美しいものばかりを一日見て過ごせたことでした。朝は日の出を拝み、昼は太陽の光に輝く水面をながめ、午後は美しい花々の咲き乱れる庭園を散歩しました。都会のネオンやイルミネーションもきれいですが、やはり自然美には及ばないと思いました。若いころは、こうした自然美に心奪われることはなく、夜遊びが楽しかったものですが、今はこうした自然に親しむことが何よりの楽しみと思えるようになりました。こうしたことが楽しみになり、つくづく年をとったと実感します。
最近、わたくしも55歳の誕生日を迎え立派な中高年となりました。これからは、散歩や小旅行を通じて自然や町並みに親しむことで心を癒していきたいと思っています。みなさんは、この秋なにか美しい景色を見に行かれる予定はありますか?