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残暑です

こんにちは、院長の阿部哲夫です。
9月になっても暑い日が続きます。ただ、風が少しだけひんやりと感じることもあり、少しだけ秋の気配です。虫も、蝶やセミがトンボやコオロギにかわり季節の移り変わりを感じます。晩夏のこの季節は好きな季節です。この時期になると、なぜか若い時にいった表参道のケヤキ並木と同潤会青山アパートの景色が思い浮かびます。

今の関心事はコロナコロナですね。最近は、「ホモサピエンス全史」は読み終わり、「銃・病原菌・鉄」という本を読んでいます。この本は、文明の盛衰を左右したものは何だったのかを解き明かそうと試みているものです。それによると、ヨーロッパ文明が南米や中米、あるいは北米の先住民を駆逐し植民地にした原動力は、武力や武器ではなく感染症であったと説明しています。例えば、北米ではインディアンはかつて2000万人以上いたのですが、コロンブス以来ヨーロッパからもたらされた疫病(特に天然痘)により100万人まで激減したといいます。こうした感染症により、疲弊衰退したところにヨーロッパからの移住者がきたために、アメリカの先住民社会は完全に崩壊したと説明しています。こうした現象は中米のアステカ帝国や南米のインカ帝国でも同様で、スペインによる制服には感染症による人口の激減が影響したといいます。

つまり、未知の感染症には一つの国を亡ぼしたり、民族の衰退に大きな影響を及ぼしたりすることさえあるのです。我々が全く免疫を持たなかったコロナ感染症も同様だと思います。インフルエンザも同様で、その感染が世界史に大きな影響を与えたともいわれています。こうした観点からみると、この1年半の政府の対応は危機感がなさすぎといわずにはいられません。少し感染が下火になったからといって「Go to キャンペーン」を実施したり、専門家がその後の感染爆発を予想しながらもオリンピック、パラリンピックを強行したり、あまりにも感染症の危険性を甘く見ているとしか思えません。

もちろん今の感染爆発の直接原因にオリンピックがなっているわけではありませんが、尾身さんが指摘しているようにその間接的影響は大であったと考えざるを得ません。総力を尽くし緻密に計算したうえで対応していかなければ、巧妙にその遺伝子の拡散をもくろんでいるウイルスには勝てません。ウイルスは、その宿主すべてが死に絶えてしまうと自分も生きられなくなります。このために、宿主を生かさず殺さずウイルスを拡散できる程度の弱り具合にして活動させることで、その遺伝子の拡散を図っているのです。インドではすでに、70%以上の人が感染し、生き延びる人は生き延び、亡くなる人は亡くなってしまうという厳しい言い方をすればある種の自然淘汰が起こっています。このために百万人単位の人がすでに亡くなっているのではないかといわれています。このままでいくと日本も同じ道を進んでいくのではないでしょうか?

今大事なのは危機管理です。当院でも、スタッフは全員ワクチン接種を終えていますし、各人に抗原キットを配り健康に不安のある時は抗原検査を実施するようにしております。私も副鼻腔炎のために少し鼻つまりがあったため、抗原検査を2回実施しましたがいずれも陰性でした。この感染爆発のなかなんとか対策を講じ、ワクチン接種が進み集団免疫ができるまで凌げればと思っています。今はやれる対策を講じたうえであとは祈るしかないのかもしれません。くれぐれもご自愛ください。

Photo by Nick Kwan on Unsplash