鉛筆画

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精神保健福祉士の梅津です。いかにも梅雨、という日々が続いていますが、そのジメッとした空気の中、デイケアでは数ヶ月前から、「鉛筆画」という新しいプログラムを担当させていただいております。

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なぜ鉛筆という地味な素材にしぼったプログラムを行っているか、と言いますと、「アートアワー」という講師の方をお呼びして行っているプログラムとは華やかさで対抗できないため、あえて、より地味な白黒の世界を体験していただこう、という狙いです。

と言いつつ、それほど狙いがないのが本音ですが、普段は字を書くための道具として使う鉛筆ですが、その使い方を変えていきます。字を書くときは紙の面に対して、垂直に近い形で使いますが、白黒のグラデーションを作り出すためには、限りなく寝かせて使います。つまり、鉛筆の芯の先ではなく、「腹」を使って、色を塗るように使って濃淡を表現します。ただ、そのように使うためには、芯を極端に長くする必要があるため、カッターナイフなどで丁寧に削ります。もちろん面倒ではありますが、なぜか木や芯を削っているうちに気持ちが落ち着いてきます。絵を描くという行為の一部として、非常に大切な作業のように思えるのは私だけかもしれませんが、鉛筆だけで絵を描く楽しみも含めて、ぜひ一度体験してみてください。