春はまだ来ませんね

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こんにちは、院長の阿部哲夫です。
あっという間に、正月も過ぎもう二月も半ばです。節分も過ぎましたが、春の陽気はまだまだで、寒い日が続きます。猛威を振るったインフルエンザも山は越したようですが、まだ油断はできませんね。しかし、あとひと月もすれば彼岸。もう少しの辛抱です。ただ花粉症の方にとっては受難の季節がやってきます。今年は例年に比べて患者様の花粉症の訴えがまだ少ないような気がしますが、予報によれば今年は花粉が多いのだそうです。

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最近の大きな事件といえば、やはりいわゆるイスラム国による日本人人質殺害のニュースです。こうしたニュースを聞くと本当に世界を見渡すと紛争だらけなのだと思います。これまで中東の問題は他人事と思っていましたが、いつ日本国内でもテロ事件が起こってもおかしくない状況だと思い知らされました。日本でもかつては共産主義に影響された過激派が様々な事件を起こした過去がありますが、今度はこうしたイスラム原理主義に共鳴する個人や団体がこの人質殺害事件に影響を受けてテロ事件を起こす可能性もあるのです。

それまでは、つまようじ男を盛んに取り上げていたマスコミも、次はイスラム国一色です。しかし、つまようじ男がこれほど大きくとりあげられていたことを考えると、本当に日本は平和な国なのだと思います。世界を見渡しても日本ほど、安全で平和な国はないといっても過言ではないでしょう。

平和ボケついでに、当院で起きた大事件についてお話ししたいと思います。カウンセリングを受けている方はご存じだと思いますが、1月に当院のカウンセリングルームが水漏れ事故で水浸しになるという事件がありました。カウンセリングルームは診療所とは別のビルの2階にあるのですが、3階の水道管が破裂し2階の天井や壁、カーペットが水浸しになってしまいました。このために、カウンセリングルームの空調は全滅し照明すら使えない状態になってしまい、一時的にマンションの一室にカウンセリングルームを避難させています。カウンセリングを受けている方には大変ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

しかし、このカウンセリングルームは平成20年まで当院の外来診療のスペースとして使っていたものです。もし、現在のビルに移転していなければと思うとぞっとします。しばらく診療もできませんし(診療所を移転するには、保健所などへの届け出など諸手続きがあって最低でも1か月は必要なのです)、その間の患者様の状況を考えると本当に大変なことになっていたと思います。一時的に他のクリニックでの受診をお願いしないといけない状況になる可能性もありましたし、デイケアの運営も困難を極めたでしょう(水漏れした3階のスペースはもともとはデイケアのあったところです)。

こうやって思うと、自分たちにとっての災難も身近なところにあるのです。以前にも危機管理のことを書いたことがありますが、天災はまさに忘れたころにやってくるといった言葉どおりです。幸い運がいいというか、今回はカウンセリングルームを避難させるだけの措置で対処できました。また、被害も大家さんが保険に入っていたおかげで元通り修復される予定です。むしろ老朽化していた内装やエアコンが一新され、以前よりも快適なカウンセリングルームになるかもしれません。しかし、こんなのんきなことを言っている場合ではありません。今回のことからもう一度危機管理について再考、再点検しないといけないとつくづく思いました。